とても残念な出来事が起こりました。



風歌の住んでいた
この町は
人口五万人の小さな地方都市です。
ちょっとした事件も
些細な噂も
あっという間に
人々に知れ渡ります。

当然
我が家を襲った出来事もそうです。

だから僕達夫婦は
ある意味安心していました。
風歌を襲った出来事が
この佐伯という小さな町の
保育に携わる人々に知れ渡って
きっと皆が勉強して
この小さな町だけでも
施設での死亡事故が
2度と起こらないのでは無いかと

風歌の死が
それで意味を持つ

そんな気持ちがありました。
しかし、
七夕の今日の朝刊は
そんな小さな願いを
打ち砕きました。

『2000年7月7日大分合同新聞』より
(クリックすると記事ヘジャンプします。)

少し話しを聞きましたが、
もう『SIDS』という結果が出ているそうです。
ある本によると
『SIDS』と診断するには、
解剖して
その体内にある細胞を培養したり
組織を検査したり
様々な検査が必要になるらしいのです
その後
たとえば、
Oー157ではない
とか
食中毒ではないとか
消去法で
何も死因に該当するものが無い時に
はじめて
『SIDS』の疑いがある。
となるそうです。



おそらく、明日の朝刊には
あの佐伯市でなくなったお子さんは
『SIDS』だった。

それでおしまいです。

我が家がそうでした。


何故こんなに早い結論が出るのでしょうか?

それは、
『SIDS』であると言う結論をつけてしまえば

警察は捜査をしなくても済む。

保険会社は、被害者に損害賠償をしなくても済む。

施設の人は罪を償わなくても済む。

つまり、まるで多数決のように
被害者一人が
泣きを見るだけで終わってしまうのです。


この記事を見ると、
保育士が
異常に気付いて抱き上げると
嘔吐したとあります。

これは、吐いたものが
咽喉に詰まっていたと言う疑いはないのでしょうか?

聞くところによると
この赤ちゃんは、うつ伏せではなく
仰向けだったそうです。
そこでもし、嘔吐していたのなら、
窒息にはならないのでしょうか?


風歌が住んでいた
我が家から1キロと離れていない施設で
風歌が死んだ
施設から1キロとはなれていない施設で
風歌と同じような時間に
事故が起こり
風歌と同じ病院で解剖され

いったい風歌は何の為に先に行ったのでしょうか
あの時の
我が家の悲しみは、なんの教訓も生まなかったのです。
本当に残念でなりません。


詳しく調査して、
また、当事者の話しも聞いて
改めて発表したいと思っています。
2000年8月20日