パパの怒り

2000年1月24日、東京高裁でSIDSをめぐる判決が出ました。
これは僕のホームページでも紹介しているケースの判決です。
菜穂ちゃんという女の子の事です。
病院において産まれてすぐに70CCもミルクを飲まされ、
3時間もうつ伏せ寝にしてほったらかしにされていたそうです。
ベットはうつ伏せ寝用の物でなく
やわらかな寝具を使っていたそうです。
その状況での死でした。
事故当初病院側は,両親に謝罪をしていたのですが、
半年後突然
『菜穂ちゃんはSIDSによる死亡である』
こう言い始めたそうです。

なんの償いもされないまま、納得の行かない両親は
司法の場に出ざるを得ませんでした。

判決は、請求棄却
病院側に罪はない。
過失があれば、両親がそれを証明しなさい。

その判決が,今後どういった影響を与えるのか
『SIDSと言えば何をしていても罪に問われる事がない』、
国が認めてしまったという事に他ならないと思います。

お手紙をいただきました。


終わらない問題

僕は、この問題で犠牲になる赤ちゃんは
風歌で最後になってほしいと思っていました。
しかし、僕の知るかぎりですが、
風歌の後に天使になってしまった赤ちゃんが、
3人もいるのです。
おそらく、まだ僕達の耳に入らないだけで、
他にもいるのではないかと思います。

2000年三月九日
神戸地裁でひとつの判決が出ました。
この判決が本当の正義であると僕は思います。
この判決は、
径一君
菜穂ちゃん
真理子ちゃん
その他にも
先に戦ってくれた方みんなの賜物であると思います。
(過去に43件も同様の裁判がありました。
この神戸での判決が、初の勝訴です。)

どうかプロの方達
調べてみてください。
免罪符はもう通用しなくなります。
落ち度の無い保育
そこに死など付け入る隙の無い保育
それさえ守られれば、
この問題は終わりになります。
どこの施設も
『うちは大丈夫』
そう思っています。

おそらく風歌の預け先もそうであったと思います。
しかし、その施設には隙があったのです。

本気で勉強してください。
どうすれば防げるのか
それがプロだと思います。
『他人の子どもを預かってあげる』
そうではないと思います。
育児と言う大切な事に
命を守ると言う大切な事に
参加できる職業であると
誇りを持つべきだと思います。
それで
この悲劇は繰り返される事が無くなります。
お願いします。

風歌のパパ 宮田浩太郎
風歌のママ 宮田ひとみ


厚生省

厚生省はこの問題に対して、調査らしい事はしていません。
年間どれぐらいの赤ちゃんがこういった事で亡くなるのか?
どういう保育状況だったのか、?そんな調査もしていません。
SIDSとは、厚生省にとっても、責任を無くす言葉になっています。
『病気だから仕方が無い。』
しかも、こういったことを起こした施設に対する処置もしていません。

うつ伏せ寝の問題にしても、明らかに、これをやめただけで発生が減っても、
うつ伏せ寝が、直接の原因であるとは言わないのです。
それを言ってしまえば、責任の所在が明らかになるからです。
煙草をやめろとか、母乳で育てろとかと
同じ感覚で
うつ伏せ寝はしない方がいいと言うのは
あきらかに間違っていると思います。
窒息事故が起こるかもしれない
そう言ってくれれば、
きっと助かっている命もあると思います。

厚生省が利権の為で無く、本当に人の命を第一に考えてくれたら。
こんな問題は、すぐに解決すると思います。
もし、うつ伏せ寝による窒息は100%ない
そう言う学者や医者がいるのなら、
その方達はきっと
病院や保育園を守る厚生省から
餅か饅頭でも貰っている人だと思います。

1992年にアメリカでは、うつ伏せ寝が危険だと
小児学会が保護者に注意をはじめたところ
40%も発生が減ったそうです。

アメリカからうつ伏せ寝の危険を知らされていたはずの
日本の厚生省は、ようやく1999年11月
うつ伏せ寝を止めるようにとの
キャンペーンを始めました。
その7年の間に
800人近くの赤ちゃんが
うつ伏せの状態で冷たくなってしまいました。
その中に風歌も含まれています。

この問題のおおもとは
厚生省の対応の遅れ
情報隠し
そこに帰結していると思っています。
一つの資料があります。