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SIDS
乳幼児突然死症候群
を取り巻く状況


SIDSという病気は、それまで元気だった赤ちゃんが
まず、睡眠中に無呼吸が起こり、
そのまま呼吸を忘れ、死に至ると言われる病気です。
うつ伏せ寝の場合、赤ちゃん自身が吐く息をそのまま吸いこみ
それを繰り返すことによる酸欠もある。(これは病気ではない、しかしSIDSにされてしまう)
仰向け寝の場合は、心停止の疑いもある。(最近の仮説です)

この事から、発見が早ければ助かる可能性が高いと言うのも事実です。


(SIDS)家族の会(@)から
1999年、この年の厚生省の発表によると、

  1. うつ伏せ寝をやめる           

  2. 子どものそばでは、タバコを吸わない。

  3. 子どもを暖めすぎない          

  4. 母乳で育てる 

  5.  赤ちゃんを一人にしない              

というキャンペーンを始めました。
それだけで、前年同期の25%発生が減ったそうです。
中でも,うつ伏せ寝が一番の問題です。(うつ伏せ寝を考える会)

うつ伏せ寝の危険については、
1998年の厚生省の報道発表資料(A)の中に出ています。
また、1998年の風歌の生まれた後に
僕の親しい後輩の家で、生後5ヶ月の男の子が、
SIDS(シズ)『乳幼児突然死症候群』
で天使になりました。

ウチでは、他人事ではないので、
本当に気をつけていました
うつぶせに寝かせる事は有りませんでした。
タバコも風歌を避けて吸っていました。
もうすぐ一歳になるところでしたが、まだ母乳を飲ませていました。
風邪をひくぞと言われても薄着で育てていました。
そして必ず,誰かそばに居ました。


風歌が天使になって
妻は厚生省の仁志田博司先生の講演会に行きました
『うつぶせに寝せると、子どもは、聴覚の働きが抑えられる』
『あの裁判王国のアメリカでも、SIDSは裁判をしない。』
と聞きました。

実際に,この日本でも赤ちゃんを預かった施設が
SIDSと主張すれば、
二階から落ちて頭蓋骨骨折で寝たきりになっていようが、

18時間ほったらかしにして翌日、死んでいてようが、

発見時に口の中にタオルが詰まっていて、解剖所見で窒息となっていようが

死亡時に脱水症状を起こしていようが、

出産直後の赤ちゃんに70CCもミルクを飲ませて、うつ伏せ寝でほったらかしにして
生後20時間で命を奪っても(資料あり)

数日前にもうつ伏せ寝で呼吸困難に陥った赤ちゃんを
その4日後に再びうつ伏せ寝に寝かせ
死ぬまでほったらかしにしていても

これら全てが罪に問われていないのです。

『訴訟は、保育園が「SIDSであれば、免責される」
という条件付免責を、「SIDSであるから、免責される」
という無条件の免責にすりかえることからはじまります。
現在の裁判制度では、被告は、「SIDSであった」こと
を証明する義務がないのです。極端なところ「SIDSでした」
という呪文をとなえているだけで、他に何も言わなくとも
裁判に勝つことができるわけで、被告の弁護士にとって
は、おそろしく楽な仕事です。』
この文章は、今現在、裁判をされている方より
このホームページに送られてきた事実です。


繰り返しになりますが、
乳幼児突然死症候群(SIDS)という物は、
全生命活動がイキナリ停止してしまうものではないのです。
発見が早くて助かった例も、
かろうじて一命をとりとめたケースもあるのです。

病院で風歌が蘇生術を受けている時、
看護婦を仕事としている妻は僕に
『たとえどういう形でも、生きていてくれたらそれでいいよね』
と言いました。
その時は大げさな事を言うなと思いましたが、
今思えば、その通りだな、何も死ぬことはないじゃないか。
そんな気持ちでいっぱいです。
もっと発見が早ければ助かってたんだろうと
何も出来なかった無念さがこみ上げてきます。


これから育児を始める方へ


ひとつ、皆さんに知っておいて欲しい事が有ります。
SIDSが起こる場所としては、やはり、自宅が一番多いそうです。
しかし、それも減少しつつあるそうです。
それは、キャンペーンの成果によるものと思います。

保育園や病院で起こるのは,全体の20%だそうです。
その中で、保育園や病院では、全てうつ伏せ寝の状態で赤ちゃんが死亡しているのです。
ご家庭で気をつけてうつ伏せ寝にしていない赤ちゃんが、
保育所や、託児施設で急にうつ伏せに寝かされた為としか思えない様に
慣らし期間や、預けてすぐに死んでしまうケースが多いのです。
(風歌も慣らし期間でした。)

統計を取った結果、
家庭で起こった場合よりも、病院,保育園で起こったSIDSの方が
はるかに、うつ伏せ寝にしている割合が高いそうなのです。
うつぶせに寝かせると
子どもは眠りが深くなり手がかからなくて済むそうなのです。



解剖の結果、風歌は、乳幼児突然死症候群(SIDS)
であるだろうと言われました。

SIDSと診断する根拠もあいまいな物のような気がします。
『外傷が無い、気管に何も詰まっていない、そのほかの病気や中毒ではない』

少し考えれば分かりますが、そんな漠然とした病気があるのか?と思います。
例えば、コタツの中のような密閉された場所で、窒息してしまっても、
この基準では、SIDSになるのです。

実際に,『SIDS』という言葉が、
便利な免罪符として使われているのです。
だから、病院や保育所でSIDSが起こり続けるのだと思います。
プロとしての誇りなど無いのです・
死なせてしまった責任を取らなくても
今は許されているのです。

風歌を解剖してくれたお医者さんは、
『発見が早ければ、死ぬ事は無かった』
『発見時の状況によって、窒息で無いとは言いきれない』
と教えてくださいました。


この事は、我が家だけの問題ではありません。
今後、厚生省は,保育園の認可の基準を甘くして行くそうです。

この問題を解決しないままで行くと、
きっとなくならないどころか、増え続けると思います。
おうちで気をつけても預け先では、無責任なのです。
実際に,風歌が天使になった二週間後にも、ある病院の託児施設で起こっているのです。
(初めての寝返りで、発見時やはりうつ伏せになっていた)


前に起こった出来事の責任の所在を明らかにしておけば
おそらく風歌は、
あの笑顔で、今も僕等のそばに居るのではないでしょうか。

家で起こった場合の方は、
きっとわかってくれると思いますが
子どもに先立たれて苦しむ人が増えて欲しくないのです。
こんな悲劇を繰り返したくないのです。
 


今のところ、それぞれのケースは赤ちゃんを死なせてしまった施設の側の人間性によって、
結末がバラバラなのが現実です。

過失を認め,償いに応じるという,当たり前の事がなされず。
残された家族が納得できる説明を受けることもなく。
仕方なく裁判をせざるを得ない。
または、泣き寝入りするしかない。
 どうか,こんな現実をおかしいと思ってください。
一人でも,多くの人に知っておいて欲しいのです。

今後、保育園や託児所、病院
子どもを預かる施設で
二度と繰り返して欲しくないのです。
SIDS(乳幼児突然死症候群)という言葉が
何をしても、どんな保育状況で死なせてしまっても
その責任を無くしてしまう言葉であって欲しくないのです。
これから赤ちゃんを育てる方も知っておいて欲しいと思います。

ほとんどの場合、その死因がSIDSか、窒息か
という争いに発展していますが、
僕は、そこに死というものがつけこむ隙があった保育環境こそが
保育のプロ(お金を貰っている)としての最大の問題点であると思います。
『発見が早ければ死ぬ事はない』
これは間違いのない事実なのです。


出来ましたら,皆さんから,広く意見を集めたいと思っております。
こんなケースがあった。
こんな結末だった。
今裁判をしている。
専門家の意見
貴方だったらどうするか。
感想、意見,質問、応援、批判
なんでもいいです。
とりあえずメールでお願いします。
それらを、今後発表する場所を作りたいと思っています。

このホームページが
風歌の人生が、何かの役に立つ様にしたいと思っております。
そして、風歌の足跡を
しっかりと残しておきたいのです。



僕と一緒にお風呂の中でゴキゲンでした。

在りし日の我が家の
ワンシーンです。
こんな当たり前の事が、
手の届かない物になりました。



     風歌のパパ
           宮田 浩太郎


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